「型抜きの発泡スチロールで前後にサンド」された機器を、キチキチに嵌ってる箱から引き出す、この作業がもともと苦手な上に、今回は本体だけで14kg余りの代物ということで、慎重に臨んだのですが。
なんとか箱からスポッと持ち上げて、静かに畳に下ろし…かけたところで、足の甲に固くて重いものがゴトッ。いったい何事?と見てみれば、フットコントローラーのベース用の、分厚い金属のプレートが落下してて。幸い怪我などには至らないまでも、それなりの衝撃だし少なからず痛かったし、予めベースにセットされてる糸切りスイッチにダメージが?という心配も大きかったです(試用した限りでは無事でした)。梱包時、養生テープ程度ででも留めておいてもらえれば……と思った次第です。
…と、開梱には少々困りましたが、このゴツいベースは、使ってみればドシリと安定して、足先で探りながらの操作にはむしろ好ましく。そもそも、こういう頼りがいが欲しくて選んだミシンなわけで、とりあえずの試し縫いをした限りでも、スピーディで正確で美しくて惚れ惚れしてしまった「下糸巻き」から始まって、各工程が質実剛健、いい仕事してくれる感に満ちていて、思い切って買ってよかったと実感しています。
音が大きいという感想が散見される「自動糸切り」は、やはり最初は「なるほど、これか」ではありましたが、一瞬のガシャンの後に微かな余波の振動まで感じられるのが、堅牢な機械が動作してるんだというプラスの感覚でした。
ただ、恥ずかしながら自動糸切りは全く初めて使ったもので、最初は「下糸が引っ込んじゃった?→釜の中に巻き込まれてグチャグチャ?」と困惑して、糸通しをミスった?ボビンのセットを間違えた?などと、無駄に右往左往してしまいました。実はそれで正常なんだと分かってみれば、なんて便利で効率アップの機能と感心してますが。
ちなみに、手動の方の糸切りも、その切れ味が、これまで使っていた安価な家庭用ミシンのそれとは、正に別物!でした。
これまでとは別物なのは糸切りだけではないし、色々な備品の使い方とかメンテナンスとか、新たに慣れるべきことも多いと思いますが、少しずつこなしていって、例えば古いジーンズのリメイクとか、帆布の袋物とか、さらに薄物の仕立てとか、縫いたいと思ったものが好きなように縫えるようになりたいと、ちょっとワクワクしています。